導入
株式投資を長期投資で行っているならその投資段階あるいは年齢ごとのブロックにおいて、適切な投資対象とそうでない投資対象があると言われています。
各段階でどんなものが適切なのかを理解すれば、自分の資産をもっと早いスピードで大きく育てることができます。
自分の立っている場所がどの段階にあたるかを理解するのが大事というわけです。
今回は各ブロックごとに投資すべき対象を見ていきます。
スタートライン→6ヶ月の生活費を貯める
もしあなたがまだ投資を始めていない段階なら、まずは貯金をすることが最優先です。
長期スパンで見れば利益を出せますが、その長期の中で短期的には資産の増減に波がでてくるので、自分の身を守るお金を持たない状態で株式市場という海に出ることは、コンパスも魚群探知機も無い状態で漁に出るのと同じです。
市場の動きは誰にも予測ができない。
「いざとなったら利益を確定させて逃げれば余裕だ」
なんて気持ちでいる人こそ自分の資産を失ってしまいがち。
ある程度のトラブルにも対応できるのが6ヶ月分の防衛費ということです。
まずは1ヶ月に自分がどれだけお金を使っているのかを隅から隅まで計算し、それの6倍のお金を貯金しましょう。
貯金完了→100万円分をインデックス銘柄へ
さて、1ヶ月×6で6ヶ月分の生活費を貯金できました!
そしたら次は、S&P500か全米株式のインデックス銘柄に100万円を投資しましょう。
ここで問題が2つあると思います。
まずひとつは「具体的な投資先を知りたい」。
もうひとつは「一気に100万円も入れられない」。
まず一つ目ですが、S&P500なら「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」もしくは「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」。
全米株式なら「楽天VTI(楽天・全米株式インデックス・ファンド)」。
この選択肢が最も堅実だと思われます。
え、意外と選択肢狭くない?と思う方もいるかもしれません。
世の中に買える株はほぼ無限にあるわけで、探せばもっともっと良いモノもあるのではないかと。
しかし、長期投資を行う上で最大の敵が手数料であります。
短期で利益を出さない覚悟をした以上、決めた銘柄を長く買い続けていくことになります。
それこそ本当に一生です。
その長い時間の中で、株を購入する毎に手数料が取られます。
今提示した3つは日本で展開されている同一商品で最も手数料が安いものとなります。
この段階での目標はインデックス銘柄に投資すること。手数料が高い商品でも安い商品でもどの商品を買ったとしても同じ指数に連動する以上、最終的な結果は同じになる。でも、それぞれの商品で手数料だけが違う。
毎月1回購入するとして年に12回。30年続けるとしたら360回購入するわけです。
その1回1回の手数料が0.09%と0.99%だとしたら、30年経った時の差がとんでもないことになります。
もうひとつ「一気に100万円も入れられない」問題ですが、これは何も一括で投資しろって言ってるわけではありません。
毎月の購入金額が1万円だろうと10万円だろうと、とにかく地道に自分が決めたインデックス銘柄に100万円分をつぎ込むのです。
何ヶ月あるいは何年かかったとしても。
これにはちゃんとした理由があって、もし投資の一歩目をインデックス銘柄以外で勝負をかけようとすると赤字になった時のリスクが大きすぎて破滅してしまう可能性が高いからなのです。
100万円のインデックスでの防衛線を張っていれば、新たに別の銘柄を購入してそれが暴落したとしても痛手は小さくて済むということです。
無事に100万円分をインデックス銘柄に投資し終えたら、より多くのリスクと成長特性を備えた個別株を検討していくなど自分の好みに合った運用方法に切り替えていきましょう。
もちろん100万円積み立てたインデックス銘柄には継続して投資し続けた上で。
インデックスに100万円→高配当株を探る
インデックス投資に100万円を投資できるようになったら、ある程度安定したキャッシュフロー環境が構築されているはずです。
あるいは、投資を始めたばかりの頃と比べると収入も増えているかもしれません。
100万円という盤石な土台が築けたら次は高配当株によって自分の資産を加速させていくことが推奨されています。
資金力の乏しい頃に高配当をなけなしのお金で買っても得られる配当が小さくて爆発力に欠けるという訳です。
インデックスはどんなに小さな資金で買っても後で必ず大きな金額になって還ってくるはずです。しかし。高配当銘柄はインデックスのような安定感に欠けていることも相まって少ない投資額ではその力が確実に発揮されるとは言えませんからね。
高配当株→債券を検討する
配当金銘柄への投資額も潤沢になってきた~。
そろそろ目標金額の半分くらいの資産額になってきた頃でしょうか?
配当金ブーストのおかげで加速度的に資産が増えてきて楽しくなってくることでしょう。
そしたら、そろそろ債券を持つことを視野に入れてみませんか?
せっかくここまで増やした資産を株価の下落によって水の泡にはされたくないでしょう。
債券は安定してるとは言われていますが、全く波が無い訳ではありませんからそこはしっかり理解しなくてはなりません。
実際にコロナショックの時なんかは普通に下落してる期間もありますからね。
では、債券を購入時に注意することってなんでしょう。
利回りが低いことでしょうか。利回りが低いので、更に資産を伸ばす必要がある場合は、債券以外の投資対象への入金力を上げる方法をあらかじめ考えておかなくてはなりません。
しかし、この段階までくるとかなり安定して潤沢な資金繰りができているはずですので、軌道修正しようとしてもすぐに舵を切れる場合が多いかもしれません。
そこに至るまでに収入源を多様化しておいた方が良いのは間違いないでしょう。
早いうちから考えておいて損はありません。
債券50%→60%→70%→……
最後はもうとことん債券の安定性に頼っていきます。時間とともに債券の比率を上げていくのです。
最初に債券を手にしたときが目標金額の50%の段階。
この時点で資産の30%を債券で保有していたとします。目標金額の60%を達成したら債券比率を40%に、70%達成で債券を50%、と自分の中で区切りをつけてそれに伴って債券比率を増やしていくのです。
保有比率のパーセンテージは今提示したものに必ず従う必要はありません。
実際には、長期になればなるほど株式単体保有のほうが利益率が高いというデータが出ていたりもしますし、結局は自分の納得のいくポジションを探りつつやるのが大事です。
債券の話だけではなく、この記事の最初から最後までたくさんある考え方のひとつでしかありません。
まとめ
肝心なことは「これは私の人生ではなく、あなたの人生だ」ということです。
何事も他人任せでは結局うまく行きません。
多くを語ってきましたが一貫して伝えたいことは「目標金額の半分到達時点くらいまではある程度のリスクとうまく付き合っていく覚悟が必要」ということです。
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